第1回 ブログを収益化する方法を整理する―AdSense・アフィリエイト・その他の選択肢を比較する
ゆまラボで収益化を始める前に、Google AdSense、アフィリエイト、有料コンテンツ、スポンサーなどを比較。AdSenseの支払い方式について誤っていた説明を訂正し、現在のインプレッションベースの仕組みも確認します。

「サイトを作ったら ― 運用・SEO・SNS」では、Search ConsoleやGoogle Analyticsなど、公開後に必要になった設定を進めた。
記事も少しずつ増えてきたので、ここからは第三連載として収益化を試す。
ただ、最初からAdSenseの申請画面へ進む前に、ブログにはどんな収益モデルがあるのかを一度整理しておきたい。
広告を貼る、商品を紹介する、自分でコンテンツを販売する。どれも「ブログで収益を得る方法」ではあるが、収益が発生する条件はかなり違う。
ゆまラボで今すぐ試せそうなものと、記事や読者が増えてから考えたいものを分けてみる。
現在のAdSenseの支払い方式#
Googleは2023年11月、AdSenseのパブリッシャーへの支払いを、従来の主にクリック単位からインプレッション単位へ移行すると発表しました。
現在のGoogle AdSenseヘルプでも、コンテンツ向けAdSenseでは、広告主の入札をもとにした**有効インプレッション単価(eCPM)**に基づいてパブリッシャーへ支払いが行われると案内されています。
そのため、現在のAdSenseをサイト運営者側から説明する場合、
読者が広告をクリックする
↓
そのクリックに対して報酬が発生する
という理解を基本にするのは正確ではありません。
現在は、
広告が表示される
↓
広告主の入札をもとにeCPMが決まる
↓
インプレッションを基準にパブリッシャーの収益が計算される
という見方になります。
ただし、クリックという指標そのものがなくなったわけではありません。広告主側ではクリックやコンバージョンを基準にした入札・課金方式もあり、AdSenseのレポートや無効トラフィックの確認でもクリックは使われます。
今回訂正するのは、コンテンツ向けAdSenseのパブリッシャーへの支払い方式についてです。
GoogleのFAQでは、この変更はAdSense for Contentが対象で、AdSense for Searchには影響しないことも案内されています。
まず収益が発生する場所を分ける#
ブログの収益化を大きく分けると、今回確認した範囲では次の4つが考えやすかった。
広告を表示する
→ AdSenseなど
商品・サービスを紹介する
→ アフィリエイト
自分のコンテンツやサービスを売る
→ 有料記事、デジタルコンテンツ、相談など
企業と直接組む
→ スポンサー、タイアップ
違いは、読者が何をしたときに収益が発生するか。
コンテンツ向けAdSenseは現在、広告のインプレッションを基準にしたeCPMでパブリッシャーへ支払われる。アフィリエイトは、リンク先で商品購入やサービス申込みなどの成果が発生して初めて報酬になることが多い。
自分の商品なら購入そのものが売上になる。スポンサーやタイアップは、企業との契約内容に応じて報酬が決まる。
同じPVでも、使う仕組みで収益の出方は変わる。
Google AdSenseはサイト全体へ広告を出す方法#
最初に確認したのはGoogle AdSense。
Googleの説明では、サイトのコンテンツや訪問者に合わせて広告が表示され、広告主は広告枠に対して入札する。サイト運営者は広告枠を用意し、Google側が広告配信や広告主への請求を扱う。
自分で毎回「この記事にはこの商品を紹介する」と決めなくても、広告をサイトへ出せるのが特徴になる。
GoogleはAdSenseを無料で利用できるサービスとして案内しており、自動広告を使えば広告の配置も自動化できる。
現在のコンテンツ向けAdSenseでは、広告主の入札をもとにしたeCPMでパブリッシャーへの支払いが行われる。そのため、収益を見るときは単純なクリック数だけではなく、広告の表示回数やRPM、実際の推定収益を確認することになる。
一方で、申し込めばその場で広告を出せるわけではない。
Google公式の資格要件では、自分のコンテンツを持っていること、ポリシーへ準拠していること、18歳以上であることなどが示されている。ページについても、独自性のあるコンテンツや分かりやすいナビゲーションが確認項目として挙げられている。
「何記事あれば通る」「何PVあれば通る」という固定値は公式要件として書かれていない。
ゆまラボで試すなら、審査に出して実際の結果を見るのが一番早い。
収益面では、アクセスが少ない時点から大きな金額を期待する方法ではないと考えている。広告が見られる回数が増えなければ、収益が増える材料も少ない。
それでも、特定商品を売る記事を先に用意しなくても始められる点は、今のゆまラボには合っている。
アフィリエイトは成果が出たときに報酬が発生する#
次はアフィリエイト。
A8.netでは、アフィリエイトを成果報酬型の広告と説明している。
基本の流れは、
広告主
↓
ASP
↓
ブログ・サイト
↓
読者
↓
商品購入やサービス申込み
↓
成果報酬
になる。
サイト運営者はASPから紹介したい広告を選び、必要に応じて広告主との提携申請を行う。記事へ広告リンクを掲載し、読者がそのリンクから購入や申込みをすると成果が発生する。
AdSenseとの違いは、記事と商品・サービスのつながりを自分で考える必要があること。
例えば、
レンタルサーバーを実際に使った記事
→ サーバーの紹介
開発ツールの使用記録
→ 関連サービスの紹介
買った機材のレビュー
→ 商品リンク
のような記事なら組み合わせやすい。
ゆまラボはWeb制作とAIの作業記録が中心なので、紹介できるサービス自体はありそうだ。ただ、今の記事は「何かを買ってもらうため」に書いているわけではない。
記事の内容と関係の薄い広告リンクを後から大量に置くつもりもない。
使うなら、実際に利用したものや記事の作業に直接関係するものから始めたい。
楽天アフィリエイトも、ブログやSNSで楽天の商品・サービスを紹介し、そこから成果報酬を得る仕組みを提供している。
物販記事が増えればこうしたサービスも使いやすいが、現時点のゆまラボでは優先度を下げる。
アフィリエイトを使うなら広告だと分かる表示も必要#
アフィリエイトを始める場合、リンクを貼るだけで終わりにはしない。
消費者庁はステルスマーケティングについて、広告であることが読者から分からない表示を規制している。
アフィリエイトサイトについても、「このサイトはアフィリエイト広告を利用しています」などの表示があっても、文字サイズや色を含めて、一般の読者から広告であることが明瞭に分かる必要があるとQ&Aで説明している。
今後アフィリエイトを追加するなら、
広告・プロモーションを含むことを表示
↓
記事内容と広告の関係を分かるようにする
↓
実際に使っていない商品を使ったように書かない
というルールも一緒に作る。
収益化を始めるために、記事の信用を落とす運用は避けたい。
自分のコンテンツを販売する方法もある#
広告主を介さず、自分で作ったものを販売する方法もある。
例えば、
有料記事
テンプレート
サンプルコード
資料
小さなツール
相談・サポート
月額メンバー向けコンテンツ
など。
noteには有料記事、メンバーシップ、有料マガジン、定期購読マガジンといった収益化メニューがある。
広告やアフィリエイトと違い、自分で価格や提供内容を決めやすい。
その代わり、読者がお金を払いたいと思う内容を作る必要がある。販売後の更新や問い合わせ対応が必要になるものもある。
ゆまラボでは、現時点で販売したい商品は決めていない。
記事の中で作ったコードや設定例を有料に切り替える予定も今はない。
将来、まとまったテンプレートやツールを作ることがあれば候補に戻す。
スポンサーやタイアップは今すぐ考えない#
もう一つは、企業から直接依頼を受けるスポンサーやタイアップ。
これは広告ネットワークやASPを経由せず、企業との契約で記事掲載や広告枠などを扱う形になる。
条件を自分で決めやすい反面、相手企業とのやり取り、掲載内容の確認、広告であることの表示など、運用する項目は増える。
今のゆまラボで先に用意するものではなさそうなので、今回は候補として残すだけにする。
読者数やサイトの特徴がはっきりしてから考える。
今のゆまラボで比べる#
ここまでを、今のゆまラボで使う前提で並べるとこうなる。
| 方法 | 主な収益発生の条件 | 始める前に必要なもの | 記事側の作業 | 今のゆまラボ |
|---|---|---|---|---|
| Google AdSense | 広告表示(インプレッション)を基準にしたeCPM | AdSense申請、サイト審査、広告設定 | 広告表示の確認、ポリシー対応 | まず試す |
| アフィリエイト | 購入・申込み等の成果 | ASP登録、案件によって提携審査 | 商品・サービスに合う記事、広告表示の明示 | 関連記事が増えたら試す |
| 有料コンテンツ・自作商品 | 読者による購入・契約 | 販売するもの、販売方法 | 商品作成、説明、更新やサポート | 販売物ができたら考える |
| スポンサー・タイアップ | 企業との契約 | 相手企業、媒体価値、条件調整 | 打合せ、制作、広告表示 | 今は保留 |
どれか一つに絞る必要はない。
AdSenseを使いながら、一部の記事だけアフィリエイトを使うこともできる。自分の商品ができたら別の収益モデルを追加してもいい。
ただ、最初から全部始めると、記事を書く以外の管理が一気に増える。
まず一つ試して、実際にどんな作業が必要になるのかを見ることにした。
最初はGoogle AdSenseを試す#
最初に試すのはGoogle AdSenseにする。
理由は、今あるゆまラボの記事を大きく書き換えずに申請できるから。
アフィリエイトを中心にするなら、どの商品・サービスを紹介するか考え、記事との関係を確認してリンクを入れる必要がある。
有料コンテンツなら、売るものを先に作る必要がある。
AdSenseはサイトそのものを審査へ出せる。
審査に通るかは分からない。通ったとしても、今のアクセス数と広告インプレッションでどれくらい収益が出るかも分からない。
その状態も含めて記録する。
申請前に気になっていたプライバシーポリシー、お問い合わせ、免責事項などの導線は、旧連載の第13回 ゆまラボのタグページとフッターを見直す―個別タグをnoindexにして固定ページへの導線を追加で追加してある。
次は、実際にAdSenseへbringain.comを登録する。
申請から審査待ちまで進めた内容は、第2回 Google AdSenseへゆまラボを申請する―サイト所有権を確認して審査待ちまで進めるに続ける。
参考#
- Google - Updates to how publishers monetize with AdSense
- Google AdSense ヘルプ - AdSense の収益分配率
- Google AdSense ヘルプ - AdSense の収益分配構造の変更に関するよくある質問
- Google AdSense ヘルプ - インプレッション収益(RPM)
- Google AdSense ヘルプ - AdSenseの仕組み
- Google AdSense ヘルプ - AdSenseの資格要件
- Google AdSense ヘルプ - サイトのページがAdSenseのご利用条件を満たしているか確認する
- A8.net - アフィリエイトとは?仕組みと報酬振込までの流れ
- 楽天アフィリエイト
- note - 収益化メニュー
- 消費者庁 - ステルスマーケティングに関するQ&A


